「PWCの事故・トラブル例」
 水上オートバイ(PWC)の事故やトラブルの例です。これは、自分が経験したもの、実際に見てきたものだけです。
エンジンが本体から外れる??
 これは、KAWASAKIの550SXを乗っていた時のこと。エンジン本体と船体を固定する部分にあるゴムのパッキンが剥がれて、エンジンが外れてしまい、「ガラガラン」と言う、すっごい音と共に突然航行不能に。。。エンジンが動いているのに、走りません〜。何故?何故?原因は何?って感じです。
 波の上をジャンプして飛び跳ねたりすることが好きで、よく遊んでいた為に、落下の衝撃により予想以上の早さでゴムのパッキンが劣化してしまったんでしょう〜。エンジンルームを開けて見てみると、ものの見事にエンジン本体が傾いていました。ショップの人に話によると、フリースタイルなどの競技をする人は、その部分の劣化が激しいらしく、1〜2年に1度は、交換する人も居るみたいです。エンジンは掛かるのに、動かないジェットなんて!皮肉なものですよ。
 こんなジェットはいらない!!と思った日でした。(ーー;)
まっ 新しい物は買えないので、すぐに直しましたが。。。

●↑KAWASAKIのJS750SX
スタンドタイプ(一人乗り)
水上オートバイを楽しむならこのタイプの物は、欠かせないでしょう。波の上をジャンプすると楽しいです。
水上オートバイが勝手に?PARTT
 これは、KAWASAKIの550SXを乗っていた時のこと。ひょんなことから落水(要するにヘタクソ)して、思わずジェットを手から離してしまいました。でも大丈夫。この手のジェットスキーには優れた機能があって、万が一 落水して離れてしまっても、自動的に一定の円を描きながら、くるくると回る「セルフサークリング」と言う機能が備わっているからです。いつもなら戻って来ます。なので慌てることはない!安心や。と思いきや。あれ、あれと言わんばかりに、そのまま遠くに行ってしまいました。(・・;)それを見ていた友人が助けてくれたので良かったんですが、一人で行動をしていたら、ジェットスキーを失うところ。いや命まで失った??(ーー;)身にしみて、単独行動は、禁物デス。と言えた日でした。その日は、風も吹いていて、波もあり、ハンドルを改造していたなど、本来の機能を阻害する様な悪条件が重なってしまったため、戻ってこなかったんでしょう。今のPWCは、どうなっているかと言うと、落水すると、船と操縦者を結ぶ安全コードみたいな物が、船から抜けて、エンジンが切れるようになっています。
セルフサークリング機能のビデオ(368KB)
●↑江ノ島桟橋から辻堂方面
 この日の天候
西北西(m/s)波2.5m
 この様な天候下では、もはやセルフサークリング機能は働かないで風や波で流されてしまうでしょう。

日本語版のダウンロード
水上オートバイが勝手に?PARTU
 江ノ島での目撃例です。レース間近なのか、快適に飛ばす1台のジェットが走っていました。カッコイイなァ。あんな風に走れたら。。。なんて思っていたら、落水。あれ?ん??
ゲッ!人が落ちたのに全開でジェットが走ってしまっています。(・・;)。でも、不幸中の幸いだったのか、ジェットは、普段は誰も居ない江ノ島の桟橋に向けて突進し、少し急になっている砂浜に乗り上げて機関停止。少し横にそれたら防波堤に直撃。海水浴場に向かったら。。。と考えると恐ろしいです。沖へと向かったら、取りに行かれません。江ノ島の岩場に向かったら、大破だったでしょう。その人は、日ごろのメンテナンスをおろそかにしていたのでしょうか?
 
 ジェットスキーのアクセルは、バイクみたいにグリップ自体を回すのではなく、レバーが付いていて、それを親指で「押す」タイプが殆どです。(安全を考慮して)しかし、レースを行う人は、人差し指で「引く」タイプのものに交換しています。その人は、落水と同時にアクセルを握ってしまい、それが戻らなかったのでしょう。きっと、ワイヤーが古くなっていたのでしょうか?本人と話してないので、直接の原因は不明です。


●↑親指で、押すタイプ。純正の殆どがこのタイプ。押すと、スピードが上がります。
水上オートバイが曲がらない?(初心者)PARTT
 初心者の殆どは、これで水上オートバイ(PWC)をぶつけます。どの様なことかと言うと、沖から浜辺に戻ってきたとします。PWCはブレーキがないので、水の抵抗で止まります。しかし、車みたいに「ピタッ」と停止する訳でもなく、エンジンを切ってからも惰性で走ってしまいます。なので、完全に艇が停止するまでの距離感などがつかめない為、エンジンをストップさせるタイミングを外し、オーバースピードで岸に戻って来てしまうのです。その時に、あわててエンジンを切ってハンドルを曲げても、既に時が遅く、ぶつけてしまうのです。何故でしょうか?ハンドルを切ってPWCは、方向を変えているはずなのに。。。PWCを持っている人なら分かっていますよね。舵がないんです。エンジンを切ってしまうと、方向転換をするための推進力を失い、ハンドルを切っても曲がらないんです。その仕組みについては、詳しくは書きませんが、最近発売されているものの中には、エンジンを止めても舵が利くような装備がされているものもあります。この事例は、PWCを持った人でも、一度は経験していることでしょう。
●↑舵がないタイプ
推進力が無いと方向転換が不能
●↑舵が付いているタイプ
SEADOOのO.P.A.S System
水上オートバイが曲がらない? PARTU
 ある日の出来事。走行中にハンドルを切っても曲がらなくなってしまいました。なんじゃ、こりゃ??って感じです。とりあえず、岸までバタバタと足で漕ぎながら、何とか到着。これとばかりは、元水泳部で良かったなァ。なんて思いながら、原因を調査してみると、ハンドルと、方向転換をするためのジェットノズルを結ぶ一本のピアノ線が金属疲労によって切断してしまったためでした。日ごろのメンテナンス不足が祟ったのでしょうか??いや。そんなことを言っても、ワイヤー線の中身までチェックが出来ませよ!と言い訳をしてみたりして。何はともあれ、舵が利かない海の乗り物ほど怖いものはありません。特にスタンドアップタイプ(シングル)のジェットは、安定性がないので、動力を失ったら、海の上でぷかぷか寝そべって救助を待つしかありません。大海原で寝そべると言う意味は命取りになりますネ。くれぐれも、単独行動は控えましょう!と言うしかありません。
●↑ハンドルとジェットノズルを結ぶ一本のピアノ線
 
この部品が、金属疲労により切断してしまった。もしかして使い方が荒いだけですか??
急にスピードが出なくなった。
 これは、事故ではありません。単純に、ジェットの推進力を出すための水の取入口部分(ウォーターインテーク)に、ビニールが引っかかったためです。小さい物でしたが、一気にスピードは出なくなります。とりあえず、何かを吸い込んだな。とは理解できたんですが、海上で確認することが出来なかったので緊急避難との名目で、普段はローカルルールで乗り入れを自粛している江ノ島の東浜に寄りました。着くなり、いきなり、おっさんに怒られました。「ここは、乗り入れ禁止だ!うんたら、なんたら。と」おいおい!普段は大人しい性格の僕でも?状況も理解せずに、いきなり怒鳴られるのは、頭に来るよ!?「おい!こらっ いきなり なに いう〜とんねん!」と関西なまりみたいな感じで、心の中だけで叫んで。顔は、にっこりと。(^^)v すみませんと謝ったりして。。心の中では、何故、謝らなくちゃいけない?なんて思いながら、余計なトラブルは避ける。まっ これが大人なんです。それに、喧嘩がとても弱い僕なので、勝てないと思う相手だけ?には、適当にあしらって、やんわりと状況を説明すれば済むもの。まっ。言いたいだけ言いなさい!って感じ。なんや、かんだで、何とかことは収まったもの、スコープゲートを取り外さないと、中に巻きついたビニールが取れない。しかも工具もない。仕方なく、僕が免許を取得した湘南マリーン総合学院に行き、工具を借りて直しました。海上での作業は無理ですよォ。
本日の教訓。最低限の工具は持参しなさい!(^^;)
●↑江ノ島の東浜
基本的にPWCの乗入れが不可

 
●↑ウォーターインテーク
  (水の取入口部分)

 奥にあるのは、インペラー
右写真:ウォーターインテークに小さなゴミが付着しただけでも、明らかにスピードが出なくなります。 ●↑格子状になっている部分が
 スコープゲート
急にスピードが出なくなった。
 浅瀬で石を吸込み、インペラーを破損させた事例です。
 ゴールデンウィーク中にやってしまったのですが、春と秋は、一年のうちで、もっとも海水面が下がる時期です。また、大潮の日とも重なり、いつもの日より、ぐっと水深が下がっていたことが、今回の事故に繋がった訳ですが、注意力があれば、この手のものは、防げたはずです。これに掛かる修理費は4万円強。

 痛い、痛い、高い、修理代です。
↓内訳は、こんな感じです。

費用内訳
インペラー    38,000円
ウェアリングカバー 5,000円
修理代(工賃)   5,000円


値引してもらい、最終支払いは42,000千円でした。
 
 この状態で、丸っきり走らないか?と言うと、そうではありません。しかし、最高速度が7Kほど、ダウンして90K程度になってしまいました。
インペラーまわり

●↑取り外したインペラー周り

破損したインペラー(純正)

●↑破損したインペラー
急にエンジンが始動しなくなった。(バッテリーは充分に充電したはずなのに。。。)
さっき、走ってきたばかりなのに、また乗ろうと思ったら、今度は、エンジンが再始動しない。こんなことは、長く水上オートバイに乗っていると、たま〜にあるものです。原因は、バッテリーターミナルの取付け部分の接触不良が殆どでした。(何人も見ています)おかしいなァ。バッテリーは充電してきたはずなのに。。。と言う声もしばしば。水上オートバイは、自動車みたいに頻繁に乗るわけではないので、乗らないときに、自己放電をしてしまいます。次に乗るときにバッテリー充電不足でエンジンが掛からないと言うことがない様に、都度、取り外して充電をしてくる人が居るくらいです。そのため、一度、取り外したバッテリーを、再度、取付ける際に、ネジの締め付けが十分でないと、走行しているうちに、取付部分のネジが緩んでしまい、接触不良となり、セルモーターが回らなくなり、エンジンが始動しなくなるものと考えられます。もし、エンジンをスタートさせるときに、一瞬でも「カチッ」と音がしているなら、間違いなく、ターミナルの接触不良でしょう。また、接触部の腐食によっても通電が悪くなりますので、定期的に紙やすりなどで、表面を削ってやると、この様な、不具合は解消されますよ。
 
右の写真の通り試してみて、エンジンが始動しなければ、バッテリーの充電不足か、寿命が考えられます。しかし、上記の例で、走行後にエンジンが再始動がしないのであれば、内部にある鉛板(電極板??)を破損してしまった可能性があります。バッテリーの構造は、内部で6区画に分かれていますが、各区画ごと、約2Vの電圧があり2V×6=12Vになっています。どこの区画かで電極板が壊れてしまえば、いくら充電しても使えません。
 これは、シングルのジェットで、波の上をバンバン飛んで良く遊んでいた時に起こった症例です。
●↑取付部分の歪みをチェック
バッテリー端子の表面を削る前
●↑紙やすりで削る前
バッテリー端子の表面を削った後
●↑紙やすりで削った後
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